今日は父の誕生日。

先日、母とふたりで悩んで、悩んで、悩みぬいて決めたプレゼント

(今年はショルダーバッグに決定した)を渡した。

 

気に入ってもらえたようで、

ニコニコとバッグを眺めたりさわったりしている姿に

こちらまで嬉しくなってしまう。

 

昼頃から、ケーキを焼きはじめる。

誕生日といえど、白いクリームの乗ったものではなくて、

果樹農家さんからいただいたリンゴを贅沢に使った、スパイシーな大人のケーキ。

 

リンゴとシナモンの香りがキッチンいっぱいに広がって、あぁ、冬だなぁと思う。

 

ケーキを焼くかたわら、だし巻き卵のサンドイッチを作りコーヒーを淹れ、

庭で車のメンテナンスをしている父に差し入れる。

「ランチデリバリーです!」なんて言葉を添えて。

 

美味しいよと笑って食べてくれることを、決して当たり前だなんて思わない。

大切な人が、そばにいてくれることも、

元気でいてくれることも、笑顔を向けてくれることも。

 

父と私はよく似ているので、ぶつかることもあるし、

ものすごく生意気な物言いをしてしまうこともある。

言ってしまってから、大人になりきれない自分に毎回うんざりするのだけれど。

 

それでも、父を尊敬する気持ちは変わらない。

彼が私の父であることは、私のもつ最大の幸せのひとつだと、心から思う。

(照れ臭くて直接は絶対に言えない)

 

来年もこうして、当たり前に。

55回目のお誕生日を祝えますように。

 

さ、ケーキを切り分けよう。